院内夫婦の甘い秘密~恋と仕事と、時々魔法~

 惜しげなく水音を立てて彼女の舌を吸いながら、片手をパジャマのズボンへ忍ばせる。

 太腿を撫で、下着の上から幾度か彼女の中心を往復すると、そこが徐々に湿ってくるのがわかった。俺の興奮も昂ってくるが、まだ理性は残っている。

 彼女にさっきの言葉の意味を教えなくては。

「杏……わかるか? 自分のココがどうなっているか」

 ショーツの隙間から忍ばせた指で、ぬかるんだそこを何度か叩く。

 魚が跳ねるみたいな音がして、杏が恥ずかしそうにきゅっと眉根を寄せる。

「ぬ、濡れて……ます」
「上手に感じられてる証拠だ。つまり、俺たちにあれは必要ない。これからもっと……ぐちゃぐちゃに蕩かしてやるから」
「や、あ――っ」

 パジャマも下着もすべて取り去り、まだ狭いそこに注意深く指を滑り込ませると、杏が喉をそらして喘ぐ。

 怖がらせないよう目を合わせ、たっぷりのキスをしながら、彼女の中をほぐしていく。

 必死で俺の背中にしがみついて、快感にさらわれまいとする杏が愛おしい。そのまま一度彼女が達する頃には、俺も限界が近かった。

 杏が呼吸を整えている間に避妊具をつけると、シーツに投げ出された彼女の両手を取って握った。指を絡ませて、しっかりと。

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