スカイブルーPeace
Side:凛華
お昼の後の授業は出ようと思って教室に行くと咲良が嬉しそうに話しかけてきてくれたから今、一緒に話している。
咲良の家で飼っているわんちゃんマカロンが最近やらかしたこととか色々。
咲良の話を聞くのは本当に楽しい。
「あ、喜多村くんだ」
「喜多村くんおかえりー」
咲良がいきなりそういうからそっちをチラッと見ると目が合った。なんだ?
「あ、あぁただいま。咲良、ちょっといいか?」
「んー、まぁいいけど凛華ちょっと行ってくるね」
「わかった。時間気をつけなよ」
「はーい」
喜多村って咲良のこと下の名前で呼ぶんだ。もうそんなに仲良くなったのか?
それか咲良可愛いから喜多村に目つけられたとか?
そっちの方が可能性高そうだな、咲良なら全然有り得る。
じゃー告白しに行ったとか?いや転校初日は流石に色々早すぎるか
でもなんかあの二人だけ知ってることがあるような空気感だった。
別に誰かに知られてもいいような話だったらここでしてもいいはず。でも別の場所に移動して話すってことはあんまり他の人に聞かれたくないと言うことだ。なんだろう……普段はこんなのよくあることで何も気にならないのに……なんだかすごく、モヤモヤする……

Side:咲良
「咲良、ちょっといいか?」
喜多村くんが戻ってきたのを見ておかえりって言ってみたらいきなり誘われた。
まぁなんとなくなんでかは分かるけどさっき凛華が帰ってきてからどこでご飯食べたのか聞いたら
「ご飯食べるついでに外の空気吸いに裏庭に行ったら喜多村がいて戻ろうとしたら一緒に食べよって誘われたから一緒に食べた」
「いいなー、私も一緒に食べたかった〜!」
「え?咲良も喜多村と食べたかったのか?ごめん」
「違うよ!私は凛華と!食べたかったの〜」
も〜凛華たまにいや結構鈍感なんだよね全く困っちゃう!でもそこも可愛くて好きなんだけどね〜
「それは嬉しいな、じゃあ今度一緒に食べよ」
「うん!絶対ね!」
って言ってたから喜多村くんが聞きたいのは凛華のことだろう。
一緒に食べたならご飯が少なすぎるのも気になるだろうし、目の色もカラコンで変わってるし光がない。
話し方も全然違う。喜多村くんからしたら気になることばかりだろう。
まぁだから私に聞こうとしてるんだろうけど、私に聞いても教えることはほんの少しなのに。それ以外のことは本人に聞かないとね。
凛華もあんまり教えられたくないだろうし
とりあえず人があんまり来ないところ……近くにある空き教室でいいか
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