スカイブルーPeace
Side:浩暉
「それで?どうしたの?」
「ちょっと聞きたいことがあって」
「凛華のこと?」
「!あぁ」
「何が知りたいの?目の色?光がない理由?それとも凛華のご飯の量?あ、話し方とか?」
「……」
「教えられるものは教える……でも全部は言わない、全ては凛華から聞いた方がいいと思うから」
「あぁ、わかってる」
こいつは多分全部知ってる……凛華に何があって今に至るのかもでもこいつから全部を聞くべきではないと俺も思う……
自分が知らないところで秘密を言われるのは誰だって嫌だしな
「俺が聞きたいのは二つだ。目の色と、飯……」
飯はいつもあれだけと言っていた。流石に体に悪すぎる
「目の色はカラコンだよ、実際は何も変わらないスカイブルーの瞳。その色だと目立つからカラコンで隠してるんだって」
「カラコン……」
まぁ確かにあの色だと少し目立つかも知れない、でも隠してんのか……綺麗なのにな
「ご飯の量は少ないけど夜ご飯は食べたり食べなかったり、少なくとも二日に一回はきちんとご飯食べるように言ってるしちゃんと守ってくれてる……それと、凛華は今何を食べても何も感じないんだ……だからあんまり食べてないんだと思う……」
「何も感じない?」
「うん、あと、凛華の家は小学校の頃から変わってないよ。」
「わかった」
「私から言えるのはここまでかな」
咲良は俺に凛華のことを教える時すごく辛そうな顔をしている。
本人は気づいてるか分かんないけど、すごく悲しそうだ。咲良は凛華と一緒で友達思いだった。
きっと今も凛華を思って苦しんでるんだろう。俺にできること何かあればいいな

Side:凛華
咲良たちが教室を出ていってしばらくうつ伏せになって寝ていると咲良たちが戻ってきた。
チラッと横目で咲良たちを見てみると楽しそうに何か話していた。
また仲良くなってる。
それから咲良と喜多村がどんな話をしてたのかとか色々考えてたらあっという間に放課後になっていた。
帰らないとだな…時計を見ると今は3時半、家まで大体30分ちょい、まだ余裕はある……ゆっくり帰ろう
「凛華!もう帰るの?」
「うん、じゃーね咲良」
「うん!また明日ね!」

少し本屋さんにでも寄ろうかな……

最近でた私がよく読んでいる作者さんの本は……
あ、あった
「すみません、これお願いします」
「かしこまりました。カバーはお掛けしいますか?」
「あ、はい。お願いします。」

今は四時十五分。そろそろ帰るか……
空、雲に覆われてきてる……なんか雨降りそうだな……
少し急いで帰るか……

プップー

「っ!?」
女の子、轢かれる!

「危ない!!」

ドン
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