スカイブルーPeace
凛華は苦しそうに目を瞑っていて
「凛華、大丈夫か?」
と俺がいうと凛華は震えながら「ごめんなさい、ごめん……なさい」と謝り続けていた。
これは何かあったな……
ここから凛華の家まで微妙に距離あるから一旦俺の家行って着替えとかしてもらうか
家に凛華を連れていくために俺の上着を凛華にかけて背負う……
おかしいくらいに軽い。こいつほんとに食べてんのか?

「ただいま」
俺が家に帰ってドアを開けるとちょうど部屋から出てきた姉貴がこっちを見て驚いた顔をした
それもそうだよないきなり女おぶって来たら誰だってびっくりする。
「浩暉、その子どうしたの!?」
「俺のクラスメイト、道で倒れてたから一応連れてきた。」
姉貴の大きい声に駆けつけてきた母さんに「こいつ道で倒れてたんだ」、そういうと「もしかしてその子凛華ちゃん?」と聞かれた。
俺母さんに凛華のこと言ったことあったっけ
「そう、何があったのか知らないけどすごく苦しそうだった。傘も何も刺してなかったから着替えとかさせてやってくれる?」
「わかったわ、心。心の服持ってきてもらってもいい?」
「うん、わかった」
凛華、一体何があったんだよ……
あ、そういえば「凛華に何かあったりしたら絶対に教えてね!」って咲良に言われてたな……一応言うか
[咲良]
[どうしたの?なんかあった?]
こいつ返信早くね?ずっとスマホいじってるだろこれ
[凛華が道で雨に打たれながら歩いてて倒れた]
[は!?今どこにいるの?]
[今俺ん家]
[よかった……ごめん本当だったら今すぐそっち行って凛華のそばにいたいんだけど、弟が熱出しちゃってて……
 凛華のこと今日は泊めてもらえる?多分それが一番いいと思うから]
[わかった、母さんたちに言ってみる]
[ありがとう、また何かあったら連絡して]
[あぁ]
咲良ほんとに凛華のことが大切で心配なんだな……でも弟が熱なら仕方ない、俺の家で今日は預かるか。
この家は無駄に広いから部屋は有り余ってる。
だからそこは心配しなくて大丈夫だろう。後は母さんたちがオッケーか……まぁそこは心配しなくても平気だろう。
あの人たちは困ってる人を放って置けない性格してるからな。
それに俺の父さんはあれでも一応医者だ。きっと大丈夫だろう。
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