スカイブルーPeace

というか、気になることが多すぎる。
ここはどこだ？私家から逃げた記憶はあるけどそこから先は何も覚えていない。周りを見渡してみると病院とかじゃなさそうだし、喜多村が目の前にいる、これもなんでなのかよく分からない。なにがどうしてこうなってるんだ？
「なぁ、喜多村。ここどこだ？なんで喜多村がいるんだ？」
分からないままだと色々と追いつかないから正直に気になることそのまま聞いてみよう、そう思った。
「ここは俺の家だ。ちょっと用事があって出かけてたら帰りにびしょびしょに濡れて倒れた凛華がいたから連れてきたんだよ」
なるほど、大体は理解出来た。逃げた後結局力尽きて倒れちゃったのか……それをここまで運んでくれたんだな……迷惑かけたな、申し訳ない……
「ありがとう、迷惑かけてごめんな……」
「別に迷惑じゃねーよ、そんな気にするな」
喜多村って結構良い奴なんだな……
ってそれよりも一切気付かなかったけど、こいつ私の事さっき下の名前で呼ばなかったか？起こしてくれた時も……
「なぁ、なんで凛華って呼ぶんだ？」
「！……あ、あぁ悪い、つい……な」
ふーん、特に意味はないってことか
「悪い、御月呼びに戻す」
いや、別に下の名前で呼ばれるのが嫌なわけではない。
ただちょっと気になっただけだ。
「いや、別に凛華で構わない。急に変わってたから少し気になっただけだ」
「あぁそうか、ならよかった…………悪い、一瞬この部屋出るな、すぐ戻ってくるから安心しろ」
「……あぁ、わかった……」
さっきお父さん呼びに行こうとしてたもんな。
この部屋、物少ない……誰も使ってなかったのか？
というか今気づいたけど服着替えてる。
喜多村か誰かが着替えてくれたのか？
申し訳ないな……
おかげで風邪とかは引かなくてすみそうだ。
でも……着替えさせてくれたと言うことは見られたってことだよな……
いつもは服とか下着で誤魔化してたけど、多分下着変わってるし……
きっと後で何か聞かれる、だろうな…………
てかこの下着誰のだ？喜多村のお母さんか？喜多村がこんなの持ってるわけないしな……
でもあとでお礼言わないとな。

コンコン

「入るぞ」
「あぁ」
ほんとに一瞬だった。おかげで無駄なことを考える余裕もなかったな、ありがたい。