スカイブルーPeace

「凛華くん、初めまして。浩暉の父親の喜多村晴人(はると)です。」
この人が喜多村のお父さんなんだ。顔の雰囲気とか結構似てる気がする。
親子なんだな
「こんな体制ですみません。初めまして。御月凛華です。今日は迷惑かけてほんとにすみません……」
体をうまく起こせないから寝っ転がったままでほんとに申し訳ない。
「結構体も弱ってるから無理に動こうとしないほうがいいだろう。凛華くんの横にあるボタンで背もたれの角度を変えられるから、好きなように動かしてくれ」
「わかりました。」
このボタンか？押してみると角度が小さくなって行って座った状態になった。
これなら目線も合う、誰かと話す時はこの状態でいよう。
「使い方は大丈夫そうだな、頭が痛いとかそう言うのはないかい？」
「はい、平気です。」
体は結構痛いけどしばらくしたら治るだろう。しばらくは我慢だ。
「よかった。それで、これは聞いていいのか分からないんだが、教えて欲しい」
きっと私の体の怪我のことを聞きたいんだろう。
もう言うしかないよな。傷見られて何も言わないと逆に変に心配されるだけだ。
まぁ言っても心配されるのは変わらないかもだけど……仕方ないよな……
「はい、大丈夫です……全て、教えます……聞いてもらえますか？」
「あぁ、もちろんだ。お母さんと海渚も一緒に聞いてもいいか？」
「構いません。ただあまりそれを他の人には言わないでもらえますか？」
「もちろん言いふらしたりはしないよ、じゃあお母さんと海渚呼びに行ってくるから少し待っててな」
「はい……」

言うんだ。言っても引いたり私を軽蔑したりしないか……実際のところ少し怖い。
でもなんとなくこの人たちなら受け入れてくれるような気がしたんだ。この勘が当たってるといいな……
「凛華ちゃん、初めまして。浩暉の母の喜多村夢花(ゆめか)です。よろしくね」
「浩暉の姉、喜多村海渚(みお)です。凛華ちゃん、よろしくね」
「はい、よろしくお願いします」


「凛華、ほんとにいいのか？俺らに傷のこと教えて……辛いことなんじゃ……」
「まぁ大丈夫だ、少し辛いかもだけど。助けてもらったんだから言わないとね」
そう、助けてもらって傷も見られたなら言うしかないんだ。
言わないで変に気を遣われる方が嫌だしな
「少し重い話になるんですけど、聞いてくれますか？」
私がそう言うとみんな真剣な表情で頷いた。