スカイブルーPeace
~当日~
「海渚さん…………本当にこれ大丈夫ですか?」
「大丈夫かわいいよ!!」
「だといいんですけど……」
今は出発の五分前。自分の姿を確認しているんだけど……海渚さんにメイク、髪型をやってもらった。
だけど自分には大人すぎて似合ってるように見えない。海渚さんはかわいいっていてくれるけど……
喜多村もそう思ってくれるか……不安しかない
「ほら!出発の時間になっちゃうよ!玄関で浩暉も待ってるから、行っておいで!」
「わかりました。海渚さん、ありがとうございます」
「全然!私も楽しかったし!こっちこそありがとうね!」
反応こわいけど行くしかないよな……

ガチャ

「ごめん、おまたせ」
「よし、じゃあ行くか!…………ってえっと凜華?」
「ん?なんだ?」
すごいみてくる…………やっぱり似合ってないのか…………
私が首をかしげると喜多村の顔がどんどん赤くなっていく。
「やっぱ行くのやめないか?」
「え?なんでだ?そんなに似合ってないか?それとも体調悪いとか…………」
「もう浩暉!せっかく凜華ちゃんかわいい恰好したのに行かないなんてもったいないじゃない!」
「だって、他の奴に…………」
「…………?」
「あーもう!早くいくぞ!」
「あ、う、うん。じゃあ行ってきます!」
「いってらっしゃーい」
出発の時間が遅れちゃって焦ってるのか私の手をつかんで少し早歩きで歩いていく。
つかまれてる手が熱い。早く離さないとドキドキで心臓が爆発しちゃいそうだ
それに下駄だと意外と歩きづらくてついていくのが大変だ
「ねぇその、下駄だと歩きづらくてちょっと転びそうっていうか…………」
「え、あわるい」
「あと、その……手…………」
「手?っ!?わ、悪い無意識で!」
「あ、ううん別にいいんだ、こっちこそごめん」
そういうと喜多村の手が徐々に離れていく。自分からそうなるようにしたのにそれが寂しいとかめんどくさい女過ぎる……
それから少し歩くと祭り会場についた。
あちこちに屋台がたくさんある。
でも人が多くて流されないように進むの大変だな……
「なんか食べるか?」
「あぁ」
何食べよう……どれも全部おいしそうだな……
あ!りんご飴!!昔みんなで食べておいしくて大好きだった記憶がある。みんなっていうのは私が小学3年のあたりで仲が良かった咲良とほかの友達二人だ。咲良以外は今何しているのかよくわからない。それに少ししてからあんまり遊ばなくなって名前も顔もあんまり覚えてないんだ。ただそのうちの一人は私の初恋の相手だった。
「りんご飴食べたい!!」
「相変わらずりんご飴好きだな、よし買いに行くか!」
「うん!」
ていうか相変わらずって……私喜多村にりんご飴が好きって言ったことなかった気がするけど、なんで知ってるんだ?
まぁいまはそんなのどうでもいい、とりあえずりんご飴を食べよう!!
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