スカイブルーPeace
「ん~!美味しいな!」
久しぶりに食べるりんご飴は記憶の中にあったものよりも何倍もおいしかった
私がそういってにこっと喜多村に笑いかけると「あぁ」と言って目をそらされてしまった。
今日全然目が合わない……やっぱり似合ってないのか……
「ほかになんか行きたいところあるか?」
「そうだな……射的!射的したい!」
射的も昔やってたくさん景品をもらえた記憶ある。
今もやったら何かもらえるかもしれない!
でもただ普通にやっても面白くないよな……そうだ!
「なぁ喜多村」
「ん?なんだ?」
「勝負しよう!どっちが多く景品をゲットできるか!」
「え、あぁいいけど」
「じゃあ負けたほうがかき氷おごりで!」
「はいはい」
よし!絶対喜多村に勝ってやる

結果
喜多村ゼロ個、凜華三個

「よし!私の勝ち~。じゃあかき氷買いに行くぞ!」
「ほんとにお前強いな」
「まぁね~」
かき氷♪かき氷♪ここにあるものすべてが久しぶりすぎてテンション爆上がりだ。
「何味買うか?」
「私イチゴがいい!」
「了解、おじさんいちごとブルーハワイ一つずつください」
「はいよ」

「ありがとうございます」
「食べよ食べよ!」
「落ち着けって、こぼれたりするかもだし一旦ベンチ座ろうぜ」
「うん!」
ほとんどのベンチに人が座ってたけど何とか誰もまだ座ってないところを見つけて座ることができた。
「いただきまーす」
「いただきます」
「んー冷たい……」
「そりゃそうだろ」
冷たすぎて涙出てきた……でもフワフワしててすごく
「おいしいな!」
そういえばかき氷って私イチゴ味しか食べた事なかったけど、ブルーハワイ味?っておいしいのか?
「なぁブルーハワイ美味しいか?」
「ん?あぁうまいぞ。一口食べるか?」
「うん!食べたい!」
「ん、どーぞ」
私が食べたいというと喜多村はスプーンですくって私の口の前に持ってきてくれた。
「ありがとう!っ!すっごいおいしいな!」
「だろ?」
っていうか今更気が付いたけどこれってよくいう間接キスってやつじゃないか?
うっ何も考えないで普通に食べちゃった……まぁただ同じスプーンで食べただけだしな!恥ずかしくない、恥ずかしくない
「イチゴもうまいぞ!食べるか?」
「あぁもらう」
「はい、あーん」
「ん。イチゴもうまいな」
「でしょ?」
そのあとはたこ焼きを食べて、金魚すくい、ヨーヨー釣りをして、そのあと焼きそばを食べた。
時間はあっという間に過ぎていき、花火まであと三十分になった。
「次どこ行く?」
そう聞いて横を見るとさっきまでいたはずの喜多村がいなくなっていた。
え、はぐれた?
「喜多村-」
少し声を大きくして叫んでも返事はない。ここにいても邪魔になっちゃうし一回どっか止まってられるところに行こう。
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