スカイブルーPeace
なんとか止まってられる場所について喜多村に電話をかけてみても気づかないのか電源が切れてるのか電話に出ることはなかった。
こういうときってどうしたらいいんだ…………?
「あ、ねぇ君」
でもはぐれた時ってあんまり場所移動しないほうがいいっていうよね。じゃああの場所に戻ったほうがいいのかな
「おーいそこのかわいい子ちゃーん?」
念のためもう一回喜多村に電話してみる?よし、そうしよう
そう思ってスマホを出そうとすると腕をつかまれた
前を見ると男の人たちがたっている、どうしたんだろう
「ねぇ君!」
「え、あ私ですか?」
「うん、君だよー自分だと思ってなかったの?」
「はい、まったく」
急に話しかけてきてどうしたんだろう、何かないと一切知らない人に話しかけたりしないよね。
「何かあったんですか?」
「え!?あーそうなんだよーなぁ?」
「え?あ、そうそう。俺たち焼きそば買いに行きたいんだけど、どこにあるかわかんなくて。案内してくんない?」
焼きそば屋さんか、それならさっき言ったばっかりだしわかる。
はぐれた場所にも近いし案内しよう
「わかりました、いいですよ」
えっとたしかあっちだったよね
「ついてきてください!」
そういって私が笑うと男の人たちが目をそらして「お、おう」「わかった」と返事をしてきた。
確かにぶすだけどさ、そんなに目をそらされると結構傷つく。もともと喜多村にそれやられて傷ついてるからなおさら
「つきました!ここですよ!」
「ありがとう助かったよお礼に焼きそばおごらせて?」
「あ、いやさっき食べたので大丈夫です。それじゃあ」
「あーちょっとまって、じゃあどっかでお礼になんか買うからさ、一緒に回らない?」
「お礼は別に要りませんよ?」
「いいのいいの一緒に回ろうよ」
そういって金髪な男の人が私の肩に手を置いてくる。何でそんなにブスな私と回りたいんだろう…………
「でも「おい」」
え?
「こいつ俺のなんだけど、こいつになんか用?」
そういって私と金髪の人の間に立ったのは私が探してた喜多村だった
「喜多村、この人たち私にお礼しようとしてくれてるだけだよ?」
「はぁお前なぁよくわかんねぇけどこいつら、ただのナンパだから」
「え?ナンパ?」
「そう、ったく見つけられてよかった」
喜多村はそう言って笑うと私の頭を優しくなでてくれた。
「喜多村……ありがとう」
「おう、ってことだから行くぞ」
「え、う、うん」
「っち、行くぞ」
「あぁ」
< 35 / 49 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop