スカイブルーPeace
ていうかプリント多すぎだろ、めちゃくちゃ重いんだけど……誰も手伝ってくれないし……
まぁそれもそうか私はなかなか近づけない存在だからな
「失礼します。」
職員室入るの久しぶりだな……
よし配るか。さすがにずっと持ってるのは重過ぎるので職員室の端にあるカウンターにおいて一列分の人数分取って配っていく
「木下先生からのプリントです。」
「あ、あぁありがとう」
「木下先生からのプリントです。」
「どもー」
プリント渡しても何も言わない先生、適当に返事して受け取る先生、きちんとお礼を言ってくれる先生。先生にもいろんな人がいるんだな……
「木下先生からのプリントです。」
「お、御月頑張ってんな!」
「はい、頼まれたので」
「いいことだ!頑張れよ!」
「はい、ありがとうございます」
今のは私の担任の司蔵。
フレンドリーな性格でどんな生徒にも同じように接するところからすごく生徒から好かれている。私も司蔵のことは気に入ってるほうだ

「木下先生からです」
「サンキューな」
ようやく終わった……先生の人数多すぎだろ、これ木下先生一人でやるつもりだったのかな。だとしたら大変だな……これから見かけたら手伝うようにしよう。ちらっと時計を見ると終礼が終わった時間から四十分が経っていた。結構時間かかったな……
喜多村まだ学校に残る感じだったし今もいたりするのかな、教室ちらっと見に行ってみるか
私は急いで教室まで向かった。

教室に着いて扉に手を置くと中から声が聞こえてきた
「どう?浩暉?凜華ちゃん落とせた?」
「いや、たぶん落とせてないと思うけど、お前らはどうなんだよ」
「俺と深月はもう全然御月さんと話せないからあきらめたよ」
「え?そうなのか?」
「そうそう、話しかけようと思ってもすぐどっか行ったりしちゃうから全然はなせなくてー」
「だから俺も深月もゲームは降参したよ。」
「今は俺と日向でどのくらいでお前が凜華ちゃんを落とせるのか二人で予想して戦ってんだ」
どういうこと?
ゲーム?
いろんなことが急に頭に入ってきて全然追いつかない。
つまりは私を誰が最初に落とせるかゲームしてたってこと……だよね
ってことは今まで私と一緒にいてくれたり助けてくれたりしたのも全部ゲームのため?
私に今までくれた言葉も全部私を落とすためだけに言ったの?
あの表情も全部、全部!嘘…………だったの?
私とは違う愛だとしても今までたくさん私にくれた愛も全部嘘。
私は結局誰からも愛されていなかったんだ。
家においてくれたのも落とすのにはいる時間が長いほうがやりやすいから……
私浮かれてた、愛をもらえて私をこんなに思ってくれる人たちがいて、嬉しかった。うれしかったのに……
それもすべて嘘だったんだ。結局私は誰にも愛されないいらない存在。わかってたことじゃん。
何今更、ばかみたい。出ていこう。あの家を。きっと私がいても迷惑なだけだ。
いないほうがみんな幸せなんだから…………
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