スカイブルーPeace
side:凛華
チャイムの音が聞こえしばらく閉じていた瞼をゆっくり開開け起き上がった。寝てたのか……
時計を見るとお昼休みの時間をさしていた。
昼、食べるか……

食べるかと言っても私はそんなにご飯を食べない。何を食べてもほとんど何も感じないんだ。
お腹もそんなに空かないし食欲もない。だから私は基本的にゼリーとかアイス、イチゴオレで終わりにしてる。
一応1日に一食くらいはしっかりと食べているけど

寝起きなのもあって重たい体をゆっくり起こして図書室を出る。めんどくさい気持ちに気付かないように目を閉じて深呼吸をする。ここからは完璧だ。弱いところを見せては行けない。荷物を置きに教室に向かう。
ここの学校は広いので教室までの距離がすごくながい。

少し歩くとあることに気がついた。
今日始業式だけじゃね?
寝てて一切気が付かなかった。授業もなんも無いわ……
はぁ最悪……家に帰る?今帰ってもあの人いないし、門限まで時間あるからまだ帰らなくてもいいよね、よし図書室戻るか
そう思って折り返すと後ろから走っている足音が聞こえてくる。てかどんどん近づいてくる、はぁ相変わらず元気だな

「凛華!!おはよ!ん?もう今はこんにちは?まぁいいや、やっほー久しぶり!凛華!」

そう言って元気に微笑む彼女は唯一の私の友達、咲良(サクラ)。咲良とは幼稚園の頃からずっと一緒で幼なじみなのだ。咲良は優しくてこんな私とも今でもずーっと居てくれてる。咲良のことは大好きだ。ただいつか居なくなるかもしれないという恐怖からたまに距離を置いたりする。咲良には細かくは教えてないけどお母さんが居なくなったこと、門限があってそれを破ると痛い目にあうということ、そして色々とされていることは教えた。あの人についてはバレたと言った方がたぶん正しいだろう。でも咲良だけは居なくならないで欲しいと強く思う。咲良は透き通った黄色の瞳、そしてサラッサラで綺麗なピンク髪、見た目もすっごくいいことから昔からよく告白されていた。まぁ咲良を選ぶところは見る目あると思う。当の本人は特に何も思ってないけど。

「……はぁ、相変わらず声でかいな、咲良」
「だって久しぶりに凛華に会えて嬉しいんだもん!」
「そりゃどーも、またよろしくな」
「うん!よろしくね、凛華!」
「あ!そうだ凛華、このあと時間ある?あったら少し出掛けない?」

時間……か、まぁ5時までまだ五時間もあるし、少しなら平気か

「空いてる、久しぶりに咲良とどっか行きたい」
「!!凛華!じゃー行こ!凛華と行きたいなって思ってたところいっぱいあるんだ!」
「そーなのか?まぁたまにはいいな。でも5時には絶対に家にいられるようにしろよ?」
「わかってる分かってるー、まっかせて!じゃ、行こ!」
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