君は君のままでいい
だいすき。な君へ
だいすき。な君へ1
朝陽に見せたいものがある。
この前、月が言った言葉を頭の中で反芻する。
十二月の街はすっかりクリスマスムード。見せたいものってイルミネーションとかかな。
私はあんバターを食べながら、金白駅前のベンチで大きなクリスマスツリーを眺めた。
スマホが鳴ったので確認すると月からのDMが届いている。
ちょっと前に知ったのだが、私のたったふたりという数少ないSNSのフォロワーは、星崎さん以外、もうひとりはなんと月だったのだ。ふたりとも普段からなにも投稿しないのでまったくわからなかった。
DMの内容を確認して私は驚いた。
【明日、学校行く前、六時半に桜舞公園に来てほしい。見せたいもんがある】
地下鉄は動いている時間なので行けるけど、そんな朝早くから公園でなにを見せるつもりだろう。月の考えてることがさっぱりわからない。
【わかった】と返信したら、月から【嬉しい】とクマのスタンプが送られてきた。
月もスタンプとか使うんだ。と可愛くてちょっと面白かった。
そのあと、すぐに職場体験でお世話になった理依奈さんにメッセージを送る。
あれから理依奈さんとはメッセージでやり取りがつづいていて、この前はふたりでスタバに行った。理依奈さんは私を妹のように可愛がってくれている。
現在、私は理依奈さんに恋バナを相談中。
理依奈さんはあんな美貌を持っているのに、ずっと彼氏ができないと困っている。
きっと世の男性は高嶺の花すぎて手が出せないのだ。
連絡を取り合っていてわかったのだが、完全無欠な容姿を持った理依奈さんも性格は恋に奥手な普通の女の子だった。
なので高嶺の花なのに恋に奥手なせいで、恋人ができないというサイクルに陥ってしまっている。悠さんが言った完璧な人なんていないという言葉を思い出す。
それでも、私よりも遥かに理依奈さんのほうが恋愛経験豊富なのはまちがいない。
理依奈さんからの返信メッセージでは【絶対に脈ありだよ、頑張れ朝陽ちゃん】と来たけど、正直、私には自信がない。
なぜなら、私ばかりがいつも彼に助けてもらっていて、彼が私を好きになってくれる理由なんてないからだ。
容姿だって理依奈さんや星崎さんのように美人なわけじゃないし、性格だってぱっとしない、むしろ私のようなはっきりしない性格はきらいなはず。
助けられているうちにいつの間にか好きになってしまい。でも彼は私のことなんて、なんとも思っていなかったらどうしよう。こんな気持ちを私だけが彼に向けて迷惑だよな、気持ち悪いと思われるかも。
などと、考えては勝手にへこんでいる。
それでも私は伝えようと決めていることがある。
告白なんて彼につり合ってもないのに、そんなだいそれたことはできないけれど、強がりばっかで本当は自信がない彼に、いつも助けられて、私は彼の素敵なところをたくさん知っている、それを素直に伝えよう。
そう心に決めた。
この前、月が言った言葉を頭の中で反芻する。
十二月の街はすっかりクリスマスムード。見せたいものってイルミネーションとかかな。
私はあんバターを食べながら、金白駅前のベンチで大きなクリスマスツリーを眺めた。
スマホが鳴ったので確認すると月からのDMが届いている。
ちょっと前に知ったのだが、私のたったふたりという数少ないSNSのフォロワーは、星崎さん以外、もうひとりはなんと月だったのだ。ふたりとも普段からなにも投稿しないのでまったくわからなかった。
DMの内容を確認して私は驚いた。
【明日、学校行く前、六時半に桜舞公園に来てほしい。見せたいもんがある】
地下鉄は動いている時間なので行けるけど、そんな朝早くから公園でなにを見せるつもりだろう。月の考えてることがさっぱりわからない。
【わかった】と返信したら、月から【嬉しい】とクマのスタンプが送られてきた。
月もスタンプとか使うんだ。と可愛くてちょっと面白かった。
そのあと、すぐに職場体験でお世話になった理依奈さんにメッセージを送る。
あれから理依奈さんとはメッセージでやり取りがつづいていて、この前はふたりでスタバに行った。理依奈さんは私を妹のように可愛がってくれている。
現在、私は理依奈さんに恋バナを相談中。
理依奈さんはあんな美貌を持っているのに、ずっと彼氏ができないと困っている。
きっと世の男性は高嶺の花すぎて手が出せないのだ。
連絡を取り合っていてわかったのだが、完全無欠な容姿を持った理依奈さんも性格は恋に奥手な普通の女の子だった。
なので高嶺の花なのに恋に奥手なせいで、恋人ができないというサイクルに陥ってしまっている。悠さんが言った完璧な人なんていないという言葉を思い出す。
それでも、私よりも遥かに理依奈さんのほうが恋愛経験豊富なのはまちがいない。
理依奈さんからの返信メッセージでは【絶対に脈ありだよ、頑張れ朝陽ちゃん】と来たけど、正直、私には自信がない。
なぜなら、私ばかりがいつも彼に助けてもらっていて、彼が私を好きになってくれる理由なんてないからだ。
容姿だって理依奈さんや星崎さんのように美人なわけじゃないし、性格だってぱっとしない、むしろ私のようなはっきりしない性格はきらいなはず。
助けられているうちにいつの間にか好きになってしまい。でも彼は私のことなんて、なんとも思っていなかったらどうしよう。こんな気持ちを私だけが彼に向けて迷惑だよな、気持ち悪いと思われるかも。
などと、考えては勝手にへこんでいる。
それでも私は伝えようと決めていることがある。
告白なんて彼につり合ってもないのに、そんなだいそれたことはできないけれど、強がりばっかで本当は自信がない彼に、いつも助けられて、私は彼の素敵なところをたくさん知っている、それを素直に伝えよう。
そう心に決めた。