あの放課後、先生と初恋。
コンクールメンバーは練習、残りの部員は甲子園へと行って野球部の応援。
わたしが混ざっていい席など、どちらにもないらしい。
「っ…、泣くならっ、泣くくらいなら海に吐き出せわたし…っ!!」
立ち上がってまで和久井先生にせめて言おうとしてくれた落合先輩には、感謝している。
そのあと「練習でやったところ、毎日メッセージで教えるから」と言ってくれた坂田さんにも感謝してる。
わたしを1部員だと思っていると声をかけてくれた部長さんも、ありがたい。
「がんばるぞっ、帰ったら先生とお隣さんだから…っ!!」
吹こう。
この気持ちが誰かに届くように、今は吹こう。
「もう卓球部に来なよは言わない、私。でもさ……、合宿まで参加しといてひどいってそれ」
「へーきだよっ、ありがとう唯ちゃん!」
「……ニーナ」