あの放課後、先生と初恋。




「ふふっ。はーい」


「ああぁぁあああ……っ、……あっ無理だ、ちょっ、タイム」


「おいみーーなーーぎーーー。よし分かった、僕が通訳してやろう。…ふむふむ。今までお世話になりました、だと」


「そんっな軽くねえわ!!!」


「……だったら早く言ってくれよ。みんなでのお菓子タイムが減るだけなんだぞ」



「それはやだぞー、にいなー」と、落合先輩は笑いながらも瞳は赤く充血していた。


あるだけの感謝を伝えた。


落合先輩がいなかったら今のわたしはいない。

落合先輩のノートがなければ、言葉がなければ、わたしはトロンボーンを吹けなかった。



「ずっとずっと大好きです!!!」


「……にいな、こういうときは身体で表現するんじゃない?」


「っ、だいすき花丸っ!!!」


「ぷっ、あははっ!…こちらこそありがとう。にいながあたしの後輩で、本当によかった」



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