あの放課後、先生と初恋。




いやでもっ、ツーショット……!!

それさえあれば、たとえ部活で何を言われようと無敵になれるから。


しかし現実は、先生とわたしをどこまでも引き剥がしてくるのだ。



「おーいっ、あぶねえぞーーっ!!避けろーー!!」


「キャア…ッ!浅村さんたちボールっ!!」


「────皆木……!!」



唯一、先生の声だけは聞こえた。

そしてバコンッッと、とてつもない衝撃と痛みが顔面に。



「ニーナ…!大丈夫……!?」



ドサッと、鉄棒から落ちたわたし。
普段クールなお友達の焦った声。


…………サッカーボールめ。

おまえはわたしに妬いているのか。



「ふうん。ツーショットねえ」


「あんなのってないよ……!!ひどすぎるっ、せっかく半分に到達するところだったのにぃぃ……っ」


「ほら、言うじゃない?恋は過酷であればあるほど燃えるって」


「じゅうぶん燃え広がってますから!!そりゃもう熱すぎるくらいっ」



< 40 / 373 >

この作品をシェア

pagetop