あの放課後、先生と初恋。
いやでもっ、ツーショット……!!
それさえあれば、たとえ部活で何を言われようと無敵になれるから。
しかし現実は、先生とわたしをどこまでも引き剥がしてくるのだ。
「おーいっ、あぶねえぞーーっ!!避けろーー!!」
「キャア…ッ!浅村さんたちボールっ!!」
「────皆木……!!」
唯一、先生の声だけは聞こえた。
そしてバコンッッと、とてつもない衝撃と痛みが顔面に。
「ニーナ…!大丈夫……!?」
ドサッと、鉄棒から落ちたわたし。
普段クールなお友達の焦った声。
…………サッカーボールめ。
おまえはわたしに妬いているのか。
「ふうん。ツーショットねえ」
「あんなのってないよ……!!ひどすぎるっ、せっかく半分に到達するところだったのにぃぃ……っ」
「ほら、言うじゃない?恋は過酷であればあるほど燃えるって」
「じゅうぶん燃え広がってますから!!そりゃもう熱すぎるくらいっ」