あの放課後、先生と初恋。




「なんっつう時間までいるんだよ」


「………先生、わたし、すさまじいアオハル見てきた」


「…俺はいつも見てる。はやく帰れ」



ふわふわしてる。

いいなあって気持ちもあるけど、やっぱりやるせない気持ちのほうが大きい。


もしソーマ先輩に実際のところを教えちゃったら、どうなるんだろう。


落合先輩はわたしを殴ってくるのかな。
ソーマ先輩は自分を責めるのかな。



「わたし……、覚悟みたいなものが足りてなかったのかな…」


「覚悟?」


「…中学のときも卓球、別にそこまで本気ってわけじゃなくて。ただ部活に入るのが当たり前だったから流れるまま入っただけ……で」



どうして好奇心だけで続けることができないんだろうって、いつかに思ったことがあった。


でも、そうだよね。
いろいろ関わってくるよね。

目標だってどんどん高く大きくなっていくんだから、それが成長するってことだ。



< 63 / 395 >

この作品をシェア

pagetop