あの放課後、先生と初恋。




「ただ俺は、その気持ちをピッチでぶつけろとも言う。むしろそういう気持ちはわりと試合に活きたりもするんだよ」


「…わたしもそれ、思った。誰かに届けたいって気持ちは同じだもん」


「だからその3年に言えることは……いつか思い出したときに心残りがなければいいんじゃないか」



心残り、ないのかな。
落合先輩、本当にないのかな。

完全になかったらあの涙は流さないよね。


それにソーマ先輩にずっと隠し通せることでもないだろうから。


そのとき………大きな心残りを感じるのはソーマ先輩じゃないのかな。



「先生、おれが先生を甲子園に連れてくぜベイベ」


「は?」


「ってな感じの青い春を見ちゃったのわたし…!!ドキドキしたあ……」


「…野球よりサッカーのがいいぞ」



部活って………切なくて熱くて、いいね。



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