あの放課後、先生と初恋。
「鈴高っ、がんばれーーっ」
「応援してるよーー!」
と、ウォーミングアップ終わりの野球部たちがぞろぞろと歩いてくる。
保護者や高校野球ファンが出迎えるなか、わたしがなぜか緊張してしまった。
なんとなんと、学校からも吹奏楽部だけじゃなくダンス部にサッカー部まで応援に来ているというのだ。
ダンス部はチアリーディングをしてくれて、サッカー部は声を出せるからとのこと。
「…にいな?さっきから誰を探してんの」
「先生ですっ!」
「先生って…、イッチー?」
そうですそうです!!
サッカー部と聞いて思い浮かべる人物はひとりだけだ。
「そこは一般客の邪魔になる。もう少し端で練習できるか」
影ができて、んあ?っと、見上げると。
「先生…!!」
「野球部も通る。もうちょいハケろ」
学校以外で会うドキドキ感って、どうしてこんなにもワクワクするんだろう。
変わらずイケメンではありますが、学校側が揃えたお揃いの応援Tシャツにカーゴパンツを合わせた私服という破壊力。