天才脳外科医〜この手で彼女を最高に幸せにしたい〜
☆翔平side☆

華奈から俺のもとを去った事情は全てきいた。
まさかの事で、怒りがおさまらなかった。

翔平は急遽実家へ戻った。

バンッ

「あら。いきなり帰ってきてどうしたの?」

『どうしたのじゃないよ』

そう言って、両親の前に立った

「今日、父さんの言われた病院で手術をしてきたよ。その帰りに華奈をやっと見つけた。」

母親は何かを察したのか、バツが悪そうに黙った。

『彼女はちょうど切迫早産で搬送されてきたんだ。』

「え。じゃああなたと別な人と子供ができたから去ったんじゃないの⁇」

『違う。彼女はそんな事ができるような女性じゃない。現在7ヶ月で正真正銘俺のこどもだ。』

「そう。じゃあ子どもを引き取って跡継ぎに育てましょう」

『もういい加減にしてくれよ。全部華奈から聞いたよ。母さんだろ、華奈に会って俺から去るように言ったの』

父親は何も知らず驚いた顔をしていた。

『俺は妊娠したとか関係なく華奈と結婚する。もう俺の邪魔をするな。これ以上邪魔をするなら病院を辞めて違うところで働くし病院を継がない。』


「わかったよ。これ以上結婚のことについて何も言わないから、それに華奈さんの事は知らなかったとはいえ申し訳なかった。」




両親を納得させて翔平は実家を出た。




☆☆☆
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