天才脳外科医〜この手で彼女を最高に幸せにしたい〜
帝王切開と頭部外傷の手術は同時に行われた。

まず初めに、3200gの男の子が生まれた。

「西野先生男の子生まれましたよ。しばらくNICUで様子見させてもらいますね」

『あぁ。宜しくお願いします。』

その後10時間に及ぶ手術が終わり、華奈はなんとか一命を取り留めた。

「翔平。華奈さんの容態は?奈緒ちゃんは家でお母さんが面倒見てるよ」

『あぁ。父さんありがとう。なんとか一命を取り留めたけど予断は許さないかな。』

「再出血となるとな」

『あとは華奈の生命力にかけるよ。』

「ああ。そうだな。奈緒はしばらく我が家で預かるからお前は華奈さんについてやれ」

『あぁ。助かる。』


***

「西野先生少し良いですか?」

産婦人科医の先生に呼ばれた。

『先程はありがとうございました。』

「いえいえ、お子さんですが呼吸も安定していて明日にもNICUが出られるかと思いますよ。」

『助けていただきありがとうございます。』

翔平はNICUに向かった。
子供は元気に泣いていた。

「生まれてきてくれてありがとう。今ママが頑張ってるから助けてやってくれな。」






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