通い始めた料理教室、わたし以外男の子しかいないんですが。
大きな古時計の、秒針の刻む音だけが、
その空間に響いている。

ふいに、月影くんが眼鏡を外した。
眼鏡拭きで眼鏡を拭くようだ。


わたしはそのままの月影くんの顔を見て、
息をのんだ。

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