通い始めた料理教室、わたし以外男の子しかいないんですが。
「謝らなくて良いですよ。でも、仕返しです」

彼はそう言って、
また私の瞳をじっと見つめてくる。

やはり時計の秒針の音だけが、
その空間に響いている。

わたしが目を逸らそうとすると、
彼は「まだですよ」と
それを許してくれない。

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