通い始めた料理教室、わたし以外男の子しかいないんですが。
(男の子と相合傘なんて、はじめて…)

傘をもつ城下くんが、
ほとんど傘のなかに自分をいれずに、
文乃を雨から守ってくれている。

きゅんと、した。
「これじゃ相合傘の意味がないのでは…」

「何言ってんの、意味あるよ。
こうやって君と同じ傘をさしてることに
意味があるの」

ふいに、大型トラックが、隣を通り過ぎた。
水溜まりの水が、
タイヤの回転によって大きく跳ね上がって
水しぶきとなって、2人にふりかかる。
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