政略結婚した夫の愛人は私の専属メイドだったので離婚しようと思います
4-13 突入!
「秘策……? 何だかとても興味深げな話だな? 良ければ俺にもその話、混ぜて貰えないだろうか?」
「そうですねぇ~ところでアレックス王子からなーんにもここに滞在中の予定を聞いていないのですが……いつまでここにいる予定なんでしょうか?」
「そうだな……一応俺は残り後3日間滞在していけばいいと声をかけてあるんだが……このままここに滞在するか、帰るかはアレックス次第だな?」
「なるほど……予定は未定というわけですね? ではお願いがあります。私のお願いを聞いて下さればサミュエル王子にとっておきの加護を与えますよ?」
私はにっこり笑みを浮かべた――
やがてダンスの時間が終わり、サミュエル王子はこれから司会の仕事をしてこなければならないからと去って行った。そしてダンスを終えた人々が今度は立食テーブルにぞろぞろと集まって来始めた。
アレックス王子はどこだろう……?
「あ、いた!」
アレックス王子は先程一緒にダンスを踊っていた女性(会場の人々に妻と偽った)と仲睦まじ気にテーブルに近付いて来たので、私は会場を後にした。
「フフフ……明日から楽しみだわ……」
笑みを浮かべながら私は自分の部屋に向かいつつ月明りに照らされた廊下を歩いていた。
「ミラージュ……。滞在日数が少し伸びるかもしれないけれど待っていてね」
私は月を見上げながら、ミラージュの顔を思い浮かべた――
****
翌朝7時――
カチャリ……
部屋の扉をそっと開け、まだ眠っているアレックス王子の部屋へと足音を忍ばせて入って行く。そしてその後ろをついて来るサミュエル王子。
2人で遠目からベッドの様子を窺ってみるとブランケットがこんもりと2つの山を作っている。忍び足でベッドに近付くと、やはり思った通りアレックス王子と……こちらに背を向けて薄絹をまとった昨夜の女性とはまた別の女性が規則正しく寝息を立てて眠っている。うん、2人とも熟睡しているようだ。
私とサミュエル王子は互いに頷きあうと、一斉にカーテンを左右に開いた。
シャッ!!
カーテンが音を立てて大きく左右に開かれると、途端に部屋の中には眩しい朝日が差し込み、ベッドの上にいる2人の顔を直撃する。
「うわっ!? ま、眩しいっ!!」
「キャアッ!? な、何よっ!」
2人は一斉に飛び起き、私とサミュエル王子を交互に見て声を上げた。
「うああああっ! な、何故お前らがここにいるんだっ!?」
「い、いや! 見ないでっ!」
女性はシースルーでほぼ裸に近いナイトウェア姿が恥ずかしいのか頭からブランケットを被ってしまった。
「おはようございます。アレックス様」
私はニコニコしながらアレックス王子を見る。
「おはよう、アレックス。昨夜はお楽しみの夜だったようだな?」
サミュエル王子はニヤニヤと意味深な笑みを浮かべながらアレックス王子に声をかけて挨拶し、ブランケットの下にいる女性に声をかけた。
「おや……確か貴女はレイニー伯爵の後妻でいらっしゃるジョディ夫人ではありませんか?」
するとビクリと毛布の下で身体が動いた。
「まあ、そうなんですか? サミュエル王子、この方は既婚者だったのですね?」
私はサミュエル王子に訪ねる。
「そうだよ? とにかくこのジョディ夫人は独身時代から何かと男性の噂が絶えない方でねぇ……」
「おいっ! やめろっ! それ以上言ったら、いくらお前でも許さないぞっ!? それにこれは……そんなんじゃないんだっ!」
アレックス王子が顔を真っ赤に染めて激怒しているが、ベッドの上で上半身裸の状態では説得力に欠けてしまう。
「そんなんじゃない……。それでは一体どんな理由があるんですか?」
私はむやみやたらにニコニコしながらアレックス王子に尋ねた――
「そうですねぇ~ところでアレックス王子からなーんにもここに滞在中の予定を聞いていないのですが……いつまでここにいる予定なんでしょうか?」
「そうだな……一応俺は残り後3日間滞在していけばいいと声をかけてあるんだが……このままここに滞在するか、帰るかはアレックス次第だな?」
「なるほど……予定は未定というわけですね? ではお願いがあります。私のお願いを聞いて下さればサミュエル王子にとっておきの加護を与えますよ?」
私はにっこり笑みを浮かべた――
やがてダンスの時間が終わり、サミュエル王子はこれから司会の仕事をしてこなければならないからと去って行った。そしてダンスを終えた人々が今度は立食テーブルにぞろぞろと集まって来始めた。
アレックス王子はどこだろう……?
「あ、いた!」
アレックス王子は先程一緒にダンスを踊っていた女性(会場の人々に妻と偽った)と仲睦まじ気にテーブルに近付いて来たので、私は会場を後にした。
「フフフ……明日から楽しみだわ……」
笑みを浮かべながら私は自分の部屋に向かいつつ月明りに照らされた廊下を歩いていた。
「ミラージュ……。滞在日数が少し伸びるかもしれないけれど待っていてね」
私は月を見上げながら、ミラージュの顔を思い浮かべた――
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翌朝7時――
カチャリ……
部屋の扉をそっと開け、まだ眠っているアレックス王子の部屋へと足音を忍ばせて入って行く。そしてその後ろをついて来るサミュエル王子。
2人で遠目からベッドの様子を窺ってみるとブランケットがこんもりと2つの山を作っている。忍び足でベッドに近付くと、やはり思った通りアレックス王子と……こちらに背を向けて薄絹をまとった昨夜の女性とはまた別の女性が規則正しく寝息を立てて眠っている。うん、2人とも熟睡しているようだ。
私とサミュエル王子は互いに頷きあうと、一斉にカーテンを左右に開いた。
シャッ!!
カーテンが音を立てて大きく左右に開かれると、途端に部屋の中には眩しい朝日が差し込み、ベッドの上にいる2人の顔を直撃する。
「うわっ!? ま、眩しいっ!!」
「キャアッ!? な、何よっ!」
2人は一斉に飛び起き、私とサミュエル王子を交互に見て声を上げた。
「うああああっ! な、何故お前らがここにいるんだっ!?」
「い、いや! 見ないでっ!」
女性はシースルーでほぼ裸に近いナイトウェア姿が恥ずかしいのか頭からブランケットを被ってしまった。
「おはようございます。アレックス様」
私はニコニコしながらアレックス王子を見る。
「おはよう、アレックス。昨夜はお楽しみの夜だったようだな?」
サミュエル王子はニヤニヤと意味深な笑みを浮かべながらアレックス王子に声をかけて挨拶し、ブランケットの下にいる女性に声をかけた。
「おや……確か貴女はレイニー伯爵の後妻でいらっしゃるジョディ夫人ではありませんか?」
するとビクリと毛布の下で身体が動いた。
「まあ、そうなんですか? サミュエル王子、この方は既婚者だったのですね?」
私はサミュエル王子に訪ねる。
「そうだよ? とにかくこのジョディ夫人は独身時代から何かと男性の噂が絶えない方でねぇ……」
「おいっ! やめろっ! それ以上言ったら、いくらお前でも許さないぞっ!? それにこれは……そんなんじゃないんだっ!」
アレックス王子が顔を真っ赤に染めて激怒しているが、ベッドの上で上半身裸の状態では説得力に欠けてしまう。
「そんなんじゃない……。それでは一体どんな理由があるんですか?」
私はむやみやたらにニコニコしながらアレックス王子に尋ねた――