堅物弁護士が占い好きな私に恋を教えてくれました
中に入ってすぐに目に付いたのは豪華なベージュ色のソファーと洒落たガラステーブルだった。
どうやらここはリビングルームで、奥にある扉の向こうにベッドルームがあるらしい。
右を向いても左を向いてもラグジュアリーな空間が広がっている。さすがはエグゼクティブスイート。
一泊するのにいくらかかるのだろう。当然のごとく私には分不相応すぎて、すでに卒倒しそうだ。
「そのワンピースも素敵なんだが……これに着替えてもらえるとありがたい」
そう言いながら羽瀬川先生がテーブルの上に置かれていた黒い箱を開ける。中には落ち着いたグリーン色のドレスが入っていた。
「本当に準備してくださったんですね」
「ああ。もちろん」
「でもこんなに綺麗なドレス……私が着ると変じゃないでしょうか」
実際に手に取って身体の前で合わせてみる。レースの袖がついた上品なドレスだ。
長めのスカート丈とウエストの部分に入っているタックのおかげでスタイルよく見えそうではある。
しかし人物とドレスが合っていなければ浮いてしまうのではないかと心配になった。
「気に入らなかった?」
「いえ! ずっと眺めていたいくらい素敵です!」
ブンブンとあわてて首を横に振る。すると彼は口元をゆるめてフッと笑った。
どうやらここはリビングルームで、奥にある扉の向こうにベッドルームがあるらしい。
右を向いても左を向いてもラグジュアリーな空間が広がっている。さすがはエグゼクティブスイート。
一泊するのにいくらかかるのだろう。当然のごとく私には分不相応すぎて、すでに卒倒しそうだ。
「そのワンピースも素敵なんだが……これに着替えてもらえるとありがたい」
そう言いながら羽瀬川先生がテーブルの上に置かれていた黒い箱を開ける。中には落ち着いたグリーン色のドレスが入っていた。
「本当に準備してくださったんですね」
「ああ。もちろん」
「でもこんなに綺麗なドレス……私が着ると変じゃないでしょうか」
実際に手に取って身体の前で合わせてみる。レースの袖がついた上品なドレスだ。
長めのスカート丈とウエストの部分に入っているタックのおかげでスタイルよく見えそうではある。
しかし人物とドレスが合っていなければ浮いてしまうのではないかと心配になった。
「気に入らなかった?」
「いえ! ずっと眺めていたいくらい素敵です!」
ブンブンとあわてて首を横に振る。すると彼は口元をゆるめてフッと笑った。