堅物弁護士が占い好きな私に恋を教えてくれました
「ご、誤解です! 付き合ってません」
「そうなんだ。顔を赤くしちゃってかわいいなぁ」
「からかわないでください」
「でも茅田さんは亜蘭のこと、好きだよね?」
自信たっぷりに尋ねられると、言い逃れなんてできそうにない。そんなにわかりやすかっただろうか。
それに、ウソをついて羽瀬川先生への気持ちを否定したくなかった。恋心が芽生えているのはたしかだから。
「……羽瀬川先生には言わないでください」
「そんな野暮なことはしないけど、どうして?」
単に恥ずかしいとか、それだけの理由ではないモヤモヤしたものが私の胸の中にある。
「先生に、ご迷惑がかかるので」
彼は世の女性たちから熱視線を送られるクールなイケメン弁護士だ。
地味で目立たない私が勢いに任せて告白なんかしたら、困らせるのは目に見えている。
私だって身の程は知っているつもり。だからこの思いはそっと自分の胸に閉じ込めておくほうがいい。
「考えすぎじゃない? 付き合いたいって思わないの?」
「恐れ多いです」
眉尻を下げる私を見て、副社長はクスクスと肩を揺らせて笑った。
「俺としては、亜蘭は大事な右腕だから、茅田さんみたいに素直で魅力的な女性と仲良くするのは大賛成なんだけどなぁ」
どう返答したらいいかと、小首をかしげながら苦笑いを返す。
「そうなんだ。顔を赤くしちゃってかわいいなぁ」
「からかわないでください」
「でも茅田さんは亜蘭のこと、好きだよね?」
自信たっぷりに尋ねられると、言い逃れなんてできそうにない。そんなにわかりやすかっただろうか。
それに、ウソをついて羽瀬川先生への気持ちを否定したくなかった。恋心が芽生えているのはたしかだから。
「……羽瀬川先生には言わないでください」
「そんな野暮なことはしないけど、どうして?」
単に恥ずかしいとか、それだけの理由ではないモヤモヤしたものが私の胸の中にある。
「先生に、ご迷惑がかかるので」
彼は世の女性たちから熱視線を送られるクールなイケメン弁護士だ。
地味で目立たない私が勢いに任せて告白なんかしたら、困らせるのは目に見えている。
私だって身の程は知っているつもり。だからこの思いはそっと自分の胸に閉じ込めておくほうがいい。
「考えすぎじゃない? 付き合いたいって思わないの?」
「恐れ多いです」
眉尻を下げる私を見て、副社長はクスクスと肩を揺らせて笑った。
「俺としては、亜蘭は大事な右腕だから、茅田さんみたいに素直で魅力的な女性と仲良くするのは大賛成なんだけどなぁ」
どう返答したらいいかと、小首をかしげながら苦笑いを返す。