闇にまぎれた蛍
すると、周りにいたヴァンパイアの話し声が聞こえてきた
『ねぇ。蒼牙奏の隣りにいるあれだれ?』
『さぁ?そこらへんの小さな混血貴族じゃね?』
『可哀相に……蒼牙奏の隣りで走るなんて………』
『圧倒的に力の差を見せつけられるよね』
『まっ、そっちのほうがいいんじゃない?こっちは面白くて笑えるんだから』
ピッキーン
「……奏」
「…なっ……なんだ?披露……」
奏はタジタジしている。多分私の体から出ている殺気に気付いたんだね
……フフフ………
「手加減して走るなよ……?」
「はっはいぃ……」
「よーい……」
パァン!