闇にまぎれた蛍
公園の入口に来るとヴァンパイアの気配が察知できた
……この気配からして、あんまり強くはないみたい
だからといって手は抜かないけどね。油断は禁物って言うし
私はゆっくりとそのヴァンパイアに近付いた
「……おにーさん」
私はヴァンパイアを呼んでみた
すると、まるでそれが分かっていたかのようにこっちを振り向いてニッコリと笑った
「……なんだい?お嬢さん」
そう言ったヴァンパイアは優しそうな顔をして近付いてきた
ある程度一定距離にそいつが入ってきたときにそいつに聞いた
「……おにーさんはこんな時間に何をしているの?」