闇にまぎれた蛍









「……っ…まっ、待ってくれ!」








奏はそう言ってガッ!と私の腕を掴んだ









私は驚いて後ろを向いた。奏はまだ顔を赤くさせながらゆっくりと口を開いた








「…なっ……」


「えっ?」


「なっ……名前……は……?」








奏はかなり勇気を振り絞って言ったと思う。だってすごく顔が赤い……








そんな奏を見れて少し嬉しかったけど、私はそれを出さずに冷静に言った








「……私の名…?そんなもの知ってどうするの?」








少し奏に顔を近付けながら私は言った。奏は耳まで真っ赤になった







……ちょっと可愛いかも……








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