闇にまぎれた蛍
私がおそるおそるそう聞くと、晴十ははぁ……と溜め息を吐いて頷いた
「……そうだよ。黄金種である君を奴等の囮に使うわけにはいかないからね」
「そっか……」
晴十がそう言うってことは、必ず私が捕まるって確信している……
……篠陰はそんなに力をつけているんだ………
だから、純黒血者である三人も動き出したんだ
ヴァンパイアの世界を荒らすあいつらを……消すために………
「……わかった。少しずつそのことも学園のヴァンパイアに聞いてみるよ」
私は資料を持ってソファから立ち上がった
「じゃあ。もう遅いし、明日も学校があるから帰るね」
「うん。また詳しいことがわかったら連絡するよ」
「りょーかい。んじゃまたね」
私はそう言って晴十の部屋から出て一度自分の部屋に行ってから学園に戻った