闇にまぎれた蛍








……だれか来てんのかな?なーんて軽く考えていたら







「あ・お・がく~~ん!」







という音と共に女の子が目の前に現われた






……いや、正確にはその女の子が奏に抱きつこうとしたのを奏が避けたんだ







その女の子は真っ白の髪を横の部分以外を短くしていて、目は透明に近い





背は少し低く綺麗というよりも可愛いといったふうな顔立ちをしている








「ひっどい!避けることないじゃん!」


「うぜぇよ。どっか行け」








奏はものすごい怒った顔をして、ヒュンッと学園に行ってしまった







……私…置いてかれた!?







奏の馬鹿!私を置いて超スピードを出して学園に行くなんて!薄情者!







「奏!てめぇまちやが」






れを言う前に私の腕はさっき奏に飛び付いて来た女の子に掴まれていた







「…………」


「…………」


「……なんだよ」









無言のまま私を上から下までじーっと見た女の子






……いったいなんなんだよ…もー……






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