闇にまぎれた蛍






ー・ー・ー・ー・ー・ー






授業すべてを寝て過ごした今日一日が終わった






今は放課後。生徒は皆帰る支度をしている。そして私も……








と言いたいけれどそうもいかない






「………」


「………」


「……あの…」


「何?」


「帰らせてくれねぇか……?」


「無理」


「ハハハ……やっぱし…」







私は苦笑いをしながら前に立っている人物を見た





「蒼牙くんに伝えたんでしょ?だったらなんでここにいないのよ」






ものすごく不機嫌さ丸出しの零垣雪






そう……私の前を遮っているのは奏の婚約者だなんて嘘をついた………零垣雪






ちなみに奏はとうの昔にドロン








……また私を置いて………








………後で部屋に行ってボコってやる







そのためにはまず、目の前の人をなんとかしないと………






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