闇にまぎれた蛍
「……まっ昼間から人間を襲うなんていい度胸ですね」
私は今にも血を飲もうとしていたヴァンパイアに向かって言った
ヴァンパイアは動きをピタッと止めて私を見た
私はヴァンパイアに少しずつ近付きながら言った
「人間を襲うことは禁じられています。それを行なったということは……どうなるか。分かっていますよね?」
「………」
ヴァンパイアは私を睨んだと思った瞬間、私のいる方向とは逆に向かって走り出した
「……逃がさない」
私は走ってヴァンパイアを追いかけた。大丈夫。追いつけないことはない
私は走りながら教会に電話して、さっき襲われそうになっていた人の保護を頼んだ
そして、ヴァンパイアとの距離がドンドン近付いて来たと思ったら、前にいたヴァンパイアが急に方向転換をした
……何をするつもり…?