闇にまぎれた蛍
ジッと目の前のヴァンパイアを見たまま、銃口をそいつに向けたまま私は続けた
「……正義って何?誰かを殺すことが正義なの?危害を加えた者を裁くのが正義なの?」
「………」
「私は……殺すことが正義だとは思わない。いや……正義そのものがあるとは思えない」
私はただ淡々とヴァンパイアに向かって言っている、それをヴァンパイアは無言で聞いていた
「……私は、はっきり言って殺すなんて好きじゃない。存在を消すなんてこと………嫌いです」
「………」
「私は誰かを殺して、その命を背負うほど強くない。誰かの存在を消せるほど、私は偉くない」
「………」
「でも、私は私の目的のために引き金を引く。そのために犠牲になった命を背負って……」
……それが………私の選んだ人生だから……
「……その目的のために俺は殺されるのか?」