闇にまぎれた蛍
「………」
私は何をするつもりですか?と言うつもりが、言葉に出来なかった
奏の……真剣な顔を見て………私は何も言えなかった
「……夜魅」
「…なんですか」
「今、俺達は偶然出会えた。でもまた偶然会えるとは限らない」
「……だから?」
「だから、偶然じゃない。ちゃんとした形でもう一度会いたい」
私はびっくりして、奏をマジマジと見てしまった
冗談かと思ったけど、奏の目は真剣そのものだった
「……私は」
「ハンターとかヴァンパイアとか関係ない。オレは夜魅に会いたいんだ」
……ハンターであることを理由に断ろうとしたけど、その前に奏に止められた
……ハンターじゃなく…私………夜魅として……?
私の心はその言葉に酷く揺らされた
今は晴十もいない。学園の生徒達もここの会話は聞こえていない