闇にまぎれた蛍








ー・ー・ー・ー・ー・ー






次の日。私はいつものようにトレーニングを始めようと部屋から出た







ガチャ





「………あれ?」







ドアを開けると、目の前に奏が立っていた。しかも今にも運動しますといったような格好をして






「奏。どうしたんだ?やけに早いじゃねぇか」


「いや……今日はオレも披露と一緒に走ろうと思って…な」







そう言って私のもとに来た奏は、なぜか少し疲れているみたいだった







「ふーん……」







でも、私は深く追求せずに一緒に寮を出た







しばらく一緒に走っていたら、奏がいきなり立ち止まった







「…ハッ…ハッ……奏?」


「………」







私は走るのを止めて奏の所に行った







「奏?」


「……なぁ、披露」


「んっ?」








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