闇にまぎれた蛍








私はその目を見た瞬間、寒気がした






だって……雪の目は欲望と嫉妬、そしてほんの少しの悲しみで溢れてたから……







「……雪?どうしたんだよ。いつものお前なら俺の手を借りようとはしないだろ?」


「…………」








雪は黙ったまま私をジッと見つめていた






「おい、雪」


「………披露は…昨日来てなかったからわからないだろうけど、昨日……この学園にハンターが来たの」








一瞬反応しかけたけど、そこは持ち堪えた





「……知ってる」


「そう……なら話は早い」








スー…と周りの空気がドンドン凍っていく……







……雪…何をそんなに怒ってるの……?





そして……何に焦っているの………?







「……披露に協力してほしいことは一つ。夜魅と言う名のハンターを……










消すことによ」







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