闇にまぎれた蛍
†忠告†
私は雪の目が助けを求めているように見えた
……助けてあげたい。そう思ってしまう
「雪。父親の指示ってどうゆうことだ?」
「………」
「…事情がわかれば助けられるかもしれない」
私がそう言うと雪は不安そうな……でも、ほんの少しの期待をこめた目で私を見ていた
「……私のお父様はより強い血を求めているの。より強く、より高い所に上るために…」
「ほんとは、お父様は私を純黒血者の方々のどなたかの妻にしたかったみたい……でも、私では無理だとわかったお父様は純黒血者の血を持つ蒼牙奏に目をつけた…」
雪は悲しそうに私を見て笑った
「私は道具なのよ。お父様がこの世界の上に上がるための……道具」
「……雪…」
「…さっき披露が言ったように私は蒼牙奏に愛情なんて抱いていない……ただ、お父様の指示でそう見せているだけ…」