闇にまぎれた蛍
「あぁ。ちょっとな」
「おまえ……わかってんのか?零垣のこと…」
「わかって一緒にいるんだ。……それに、雪はもうおまえに付きまとうようなことはしないと思うぞ」
私がそう言うと奏はさらに眉間にシワをよせた
……あーあー…せっかくのカッコいい顔が台無し……
「……どうゆう意味だよ」
「さぁな」
私が言葉を濁して言うからか、奏は私に詰め寄ろうとした。……だけど
「おい。明賀披露」
不機嫌さ丸出しの奴の声に奏の動きが止まった
……やっぱり来たか…
「……なんですか?茨鬼さん」
私は奏の後ろに立っている茨鬼流史に向かって言った
「……ちょっと来い」
茨鬼流史は顎でくいっとドアを指した
……やっぱりそうなるのね…