闇にまぎれた蛍
「まったく……それが夜魅の悪い癖だ」
「ごめんごめん」
「……で、本題は?」
「うん。さっきいった牙のあとをただの痣に変えれるヴァンパイアの名簿が欲しいの。それから今までの通り魔事件の時間帯に被害者の年齢とか全部。それに私が知らないヴァンパイアの情報。あと……」
「あと、何?」
晴十は電話の向こうでメモをしているみたい。シャーペンの音が聞こえる
あと………奏のこと……
知りたい。奏がなぜ人間嫌いなのか、奏の純血では強すぎる力の事。
でも………
「……ううん。それだけでいい」
「そう?んじゃとりあえず僕の所でも調べてみるけど、自分でも調べなよ?」
「うん。わかってる。じゃ」