闇にまぎれた蛍
「いや~……ごめんね。この紅茶美味しくてついついガブ飲みしちゃって……気がついたら無くなって……で、もう少し飲みたくて……」
「いや……いいですよ」
私は台所にいってまた紅茶を入れていた
岬波紅瓜が‘おかわり’って言った時は思わずずっこけちゃったけど、まぁ……納得がいった
だって、私はかなりの紅茶好きで自分でもブレンドしたりするし、戸棚には沢山の紅茶の葉が置いてある
その中でも私の一番のオススメを出したんだ。ほら、変なのを出したら悪いじゃない?いくらヴァンパイアでもね
そして、私はもう一度入れた紅茶を岬波紅瓜の前に置いた
「ありがとう。この紅茶は本当に美味しいね。君の入れ方もいいんだろうね」
「いえ……そんなことありませんよ」