花火に目がくらんでオチテいく
最初は、嬉しかった。
*
高校の入学式で一際目立っていた男の子は中性的で。白い肌に程よい筋肉質の体のライン。
目が茶色で、サラサラの黒髪。陶器のような完璧な顔立ち。こんなにキレイな男の子は見たことがない。
遠目でしか見ることができない存在。
私はどこにでもいる普通で平凡な女の子。
太ってはいないが、細いわけでもなく。
顔だってどちらかと言うと地味顔。
第一印象は“真面目そう”と言われるのが
コンプレックス。
かわいいものを私が『かわいい』と言ってひかれないかつい考えてしまう。
コスメも友だちはみんな一式揃えているのに。私は色つきリップだけ。自分に似合う色が分からないから。
そんな私とは無縁の世界の人だと思った。
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高校の入学式で一際目立っていた男の子は中性的で。白い肌に程よい筋肉質の体のライン。
目が茶色で、サラサラの黒髪。陶器のような完璧な顔立ち。こんなにキレイな男の子は見たことがない。
遠目でしか見ることができない存在。
私はどこにでもいる普通で平凡な女の子。
太ってはいないが、細いわけでもなく。
顔だってどちらかと言うと地味顔。
第一印象は“真面目そう”と言われるのが
コンプレックス。
かわいいものを私が『かわいい』と言ってひかれないかつい考えてしまう。
コスメも友だちはみんな一式揃えているのに。私は色つきリップだけ。自分に似合う色が分からないから。
そんな私とは無縁の世界の人だと思った。