お医者様になった幼馴染に強引にプロポーズされた件
公園に着くと、彼はブランコに私を導いた。
二人で並んで腰掛ける。
「なつかしい。昔はどちらが高くまでこげるか競ったよな」
「やってたやってた。ふたりとも自分のほうが高いって言ってケンカになったり!」
「こぎすぎてお前が落ちたときは、どうしようかと思った」
「あったねー、そんなこと」
なつかしい。あのときは周りの大人も大慌てで、私は大泣きしていた。
結局、ちょっと頭を切っただけですんだのだけど。
「俺のせいだ、ってずっと思ってた。だからお前を幸せにしないと、って」
「だから子供の頃から結婚しようなんて言ってたの?」
「それだけじゃないけどね」
彼は立ち上がる。
私の前に立つと、私の手を取って立たせた。