お医者様になった幼馴染に強引にプロポーズされた件
改めて目の前にすると身長差がはっきりして、私はどぎまぎした。
肩幅が広くて、大きな花束を抱える手もまた大きい。
目元は記憶より優しくなり、落ち着いた雰囲気が漂っていた。
いつのまにこんなに大人っぽくなったんだろう。
そう思う私に、彼は言った。
「結婚しよう」
彼は花束を差し出す。
私は驚いて花束を見る。
「花束でプロポーズは定型すぎて嫌だったか?」
私は慌てて首をふる。
「なら、OKなんだな」
「なんでそうなるのよ」
なんでこんなに自信ありげに言うんだろう。
つきあってもいないのに、なんの冗談? 花束まで用意して。エイプリルフールでもないのに。
「医学部を卒業して2年。この前、研修を終えたところだ」
「お疲れ様」
私は反射的にそう言っていた。
「ありがとう。まだこれから後期の研修があるが、一応は医者として認められた。だからもう、これ以上は待たせたくなかった」
「え?」
「子供の頃、約束しただろ。医者になったら結婚してくれるって」
私は口をあんぐりと開けた。
あんな、その場しのぎの発言を彼が引きずってたなんて。
肩幅が広くて、大きな花束を抱える手もまた大きい。
目元は記憶より優しくなり、落ち着いた雰囲気が漂っていた。
いつのまにこんなに大人っぽくなったんだろう。
そう思う私に、彼は言った。
「結婚しよう」
彼は花束を差し出す。
私は驚いて花束を見る。
「花束でプロポーズは定型すぎて嫌だったか?」
私は慌てて首をふる。
「なら、OKなんだな」
「なんでそうなるのよ」
なんでこんなに自信ありげに言うんだろう。
つきあってもいないのに、なんの冗談? 花束まで用意して。エイプリルフールでもないのに。
「医学部を卒業して2年。この前、研修を終えたところだ」
「お疲れ様」
私は反射的にそう言っていた。
「ありがとう。まだこれから後期の研修があるが、一応は医者として認められた。だからもう、これ以上は待たせたくなかった」
「え?」
「子供の頃、約束しただろ。医者になったら結婚してくれるって」
私は口をあんぐりと開けた。
あんな、その場しのぎの発言を彼が引きずってたなんて。