私に一途すぎるお隣さんが、ついに溺愛を始めちゃう話。
もしかして、手、繋ぎたいのかな……?


「日向くん」

「は、はい」

「もしかして寂しがり屋さん?」

「え?」

「さっきから手、繋ごうとしてるよね。繋ぐ?」

「ん、んな!?」


ぼわっと顔を赤くさせた。

あれ、違ったのかな……?


「い、いいんですか?」

「私は別にいいけど……あ、彼氏だと勘違いされちゃうかな?それはまずいよね」

「……なんでですか」


一気に雰囲気が変わる。もしかして、怒らせちゃった……?


「あの、先輩」

「なぁに?」

「日和さんって呼んでいいですか」

「!うん!じゃあ私も美里くんって呼んでいい?」

「!!はい!」


一気にふわふわした雰囲気になった彼。

でも、なんで急に名前呼びなんて……


「名前で呼べば彼氏彼女っぽいですよね?ってことで手繋ぎます」

「あ、うん?」


ぎゅっと、壊れ物を扱うように手を握られる。

これじゃ距離感、弁えられないな……。


っていうか、彼氏彼女っぽければいいって問題じゃないと思う……!

でも、いっか。日向……じゃなくて、美里くんが嬉しそうにしてるから。





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