私に一途すぎるお隣さんが、ついに溺愛を始めちゃう話。
「美里くん悩んでるね」

「はい……日和さんにあげるものなので、ちゃんと選びたくて」

「あはは、嬉しいなぁ。じゃあ、ピアスなんてどう?ほらこれ安いし可愛い!」

「ピアス空いてたんですか?」

「うん!高一の時に友達と開けたんだ〜」

「じゃあ、これにします」

「うん!」


それから、美里くんもピアスを購入しお店を出た。


「日和さん、着けてもいいですか?」

「うん!ありがとう!」


ピアスを取り出して、私の耳につけてくれた。


「似合ってます、めちゃくちゃ可愛いです……」

「ふふっ、ありがとう」

「俺のも買ったんですけどつけて貰ってもいいですか?」

「うん!」


そっと美里くんの耳にピアスをつけた。


「……これ……おそろいだね」

「……!バレちゃいましたか」

「あはは、バレバレだよ〜」

「日和さんと、もっと仲良くなりたくて」

「そっか、ありがとう」

「……はい」


少し残念そうな美里くん。

それから、夜ご飯を買ってバスに揺られ、家まで美里くんに送ってもらったのだけれど……。



「あれ。美里くんまだ帰らないの?」

「日和さん、俺、隣に引っ越してきました」

「え!」


まさかの、お隣さんになっていた。
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