私は何度でも君の道を照らす
「白川明日香さんだよね?テレビで見たことある!」

「なんでこの高校来たの?普通科しかないのに!」


教室でのHRも終わり、下校の時間になった。帰る前に佐川春樹に声をかけようかなと思った矢先、末広陽菜を始めとして多くの人に囲まれた。


「もう野球はいいかなーって」


もったいない!、と近くの人達が言う。


「佐川くんとは?知り合いなの?」

「テレビで見たことあるぐらいかな、やっぱり実物はすごいね、おっきいし、がっしりしてる、あの体が振り下ろすストレートは打てっこないや」


………。周りがシーンとしていた。

「ごめん、独り言多すぎたよね、」

気まずい気まずい。誰かなんとか言ってよ!
どうしよう、なんか話さないと、と思っていた時、


「白川明日香、話がある」


「…え?」


佐川春樹に睨まれながら話があると言われた。私、なにか悪いこと言っちゃったかな。


「おい、聞いてんのか?」

「聞いてます、話って何」

「こんなとこで話せるわけねーだろ、」


なになに、喧嘩の申し込みとか?無理無理無理。穏便に普通のJKとして花開きかけたJK LIFEどーしてくれるのよ!

私たちが話し始めてからクラスの視線が私たちの方に。そんなに見られるような会話をしていないのに。


「いいから来い!」

「ちょ、痛い痛い!佐川の馬鹿力!」

「あぁん?」
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