運命なんていらない

リスタート

それからの授業は、先生の話を聞いていても、花火くんのあの眼が頭に浮かんできて全く集中出来なかった

(あんなに暗い目、久しぶりに見た)

でも、私はあの眼を見るのが初めてじゃないんだよな

1人でこうやってうんぬんと憶測を膨らませていても時間がもったいない。

「よし!調査リスタートしますかぁ」

私は、ひとりつぶやくのだった。

翌日。
「ねぇ空羽、一緒に…ってえぇ、何してるの」

「あ!ごめん真奈美!私ちょっと今から行ってくるから」

「いやどこによ!ってか、なにその虫眼鏡と茶色のブランケット、どっから出てきたの。それに!そのチェックのベレー帽めちゃダサいんですけど?」

何事も始める時は形からというから、せっかく昨日100均で虫眼鏡も買ってきたのに。

真奈美からの酷評を受けて、私はそれらを全て自分の鞄に戻し、教室を出た。

「じゃあ!いってきます!」

「だからどこによー!」

華美くんの調査リスタートだ。
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