来世はキミと
ONE
「は…ッ」
俺は透き通る様な水面の上で目を覚ます
ここは…何処だ?
その時──
ぴちゃん…ぴちゃん…
静かな水面を揺らして人が近づいてくるのがわかった
近づいてくる足がふと止まり、足の持ち主が言った
「ねぇ、キミが新入りくん?」
声からして…女?
俺は咄嗟に顔を上げる
同い年くらいの女は此方を見て首を傾けてそう言った
というかこの女…誰だ…?
新入りって…?
俺は女とこの空間に謎が深まるばかりだった
「あ、キミここが何処だか分かってないな?笑」
…やっぱりここは日本じゃないのか、?
確かに、日本にこんな場所があるだなんて聞いたことがない
そう、思考を巡らせていると女は言った
「ここは死後の世界
────いわゆる"天国"ってやつだよ」
は、
俺は困惑からか、固まった
そんな俺を見てケラケラと笑う女
…まて
そんなことはどうでもいい
ここがホントに天国だとすると
俺は───
「死んでる…?」