甘すぎる幼馴染に砂糖漬けにされる
__朝から見た目も味もプロ級の、
はるくん特製フレンチトーストを堪能した私。
「じゃあ、はるくん、私準備終わったし先に出るね!」
2階に着替えに行っているはるくんに声を掛ける。
...同居がバレるのを防ぐためにも、
登下校の時間はずらしたほうがいいよね。
「え、紫乃、待って。」
「ん?はるくん?」
制服姿のはるくんがカバンを持って
階段を駆け下りてくる。
「紫乃、一緒に行こ?」
「?なんで...?
バレちゃうかもしれないし、
目立っちゃうんじゃ... 。」
はるくんと登校とか女子に
睨まれる気しかしないんだけど... 。
「駅で会って、一緒に来たって言えば大丈夫。
そもそも、誰も同じ家から登校してきたのかな、
なんて思う人いないよ。」
「...そう言われてみれば、たしかに...?」
「ね。大丈夫でしょ。
紫乃のことは俺がなるべくそばで護ってたいの。」
真剣な顔で見つめてくるはるくん。
胸がキュンと高鳴ったのはもちろん秘密。
「__っ。...分かった。いっしょに行こ。」
...結局一緒に登校することになってしまった。
薄々感づいてはいたけど、私ってはるくんの
お願いにすごく弱いかも... 。